「心が傷つく」とはどういうことか。心を傷つけないために、僕たち一人ひとりができること

大切なもの メンタルケア

人知れず、一人で傷ついていませんか?

人知れず、誰かを傷つけていませんか?

 

僕の心は知らず知らずのうちに傷だらけでした。

知らず知らずのうちに、他の誰かを傷つけてしまったこともあります。

ここでは、「心が傷つく」ということについて、僕の実感をありのままにお伝えします。

ネットやSNSではいまだに、悪ノリした誹謗中傷の書き込みやネット叩きと言われる現象が散見されます。

そんな悲しい言葉の数々が少しでも減るように、傷つく人が少しでも減るように、一人ひとりができることを提言します。

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心が傷つく、とはどういうことか

ブログを始めてから、自分の過去をよく振り返るようになりました。

レールの上を駆け抜けた10代、激務・うつ・子育てに翻弄された20代、自分と向き合う30代。

人類史に残るようなドラマチックな人生ではありません。

型破りで破天荒なエピソードもありません。

しかし、皆さんと同じように、嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、寂しいこと、様々な出来事があり、その中で、たくさん傷ついてきました。

自分の心が傷だらけだと自覚したのは、うつをようやく受け入れ始めた時のことです。

30歳の頃になります。

僕は「自分の心は正常中の正常、元気もりもり、うつなんて自分とは無縁な話」と確信して生きてきました。

「うつなんて所詮気持ちの問題でしょ。気合いが足りない」、本当にそう思って生きてきました。

僕の兄は統合失調症を患っていましたが、ろくに理解しようともせず、あんなふうにだけはなっちゃいけない、勝手に反面教師にして生活してきました。

今思えば、本当にひどい考え方です。

でも仕方のないことでもあったと思います。

なぜなら、僕の心もボロボロでした。

治療やカウンセリングの過程で、幼少期から重度のうつだった可能性が指摘されました。

その時初めて、自分も辛い思いをして、傷ついてきたんだと理解することができたのです。

皆さんは「心が傷つく」って、どういうことだと思いますか?

自分に置き換えるとわかりやすいかも知れませんね。

少し辛いと思いますが、できる範囲で自分が傷ついた経験を思い出してみてください。

僕もほんの一部ですが、振り返ってみます(象徴的なものの抜粋です)。

  • 兄が母にソファを投げつけた
  • 母に彼女を紹介した。別れるまで、母に別れなさいと言われ続けた
  • 犯罪心理学が勉強してみたい。自衛隊に入りたい。ラグビーをやりたい。どれもこれも親に盛大に反対された
  • 自分の好きなミュージシャンを否定された
  • 大学受験に失敗したことを、彼女にせいにされた
  • 自分の親のことに関して、妻に小言を言われた

僕の例でも、皆さんの例でも、傷つくことに関して、共通点があるはずです。

それは「自分の大切なものを、大切に扱われなかった」ということです。

自分の好きな、大切に思うモノやコトやヒトを、自分以外の誰かの目の前に出したとき、非難や批判、拒絶や否定をされれば、その人の心は傷つくのです。

そして、その人の心の傷が大きくなると、その人は次第に自信を失い、自分の大切なものを見出せなくなります。

仮に見出せたとしても、他者の前にその大切なものを出せなくなります。

さらに、心の傷は、一人ひとりが持っている「心の回復力(レジリエンス)」をも奪っていきます。

人には逆境やトラブル、脅威、悲劇、強いストレスに直面したときに、なんとかその状況に適用しようとする「心の回復力(レジリエンス)」が備わっています。

例えば、僕には飼っていたインコが死んでしまった経験があります。

大切なものを失い、心にポッカリと大きな穴が空いたような、強烈な虚無感に襲われました。

悲しくて、寂しくて、辛い出来事でした。でも僕の心は傷つきませんでした。

なぜなら、自然の摂理として、「仕方のないこと」だったからです。

その時は辛くても、時を経てその事実を受け入れることができたのです。

傷つくどころか、それは命の教材になり、僕の心はより強くなりました。

このように、辛く悲しい出来事に直面しても、人は「心の回復力(レジリエンス)」を使ってストレスを乗り越え、生きていくことができるのです。

しかし、心が傷ついてしまうと、「心の回復力(レジリエンス)」は大きくならないどころか、どんどんすり減っていきます。

「心の回復力(レジリエンス)」には以下の要素が必要であると言われています。

  • 自尊感情(私はこれでいいんだ、私は大切な存在だ、という気持ち)
  • 感情のコントロール(自分の感情や欲求を制御する力)
  • 楽観性(なんとかなるさ、最終的には大丈夫だろう、という思い)
  • 人間関係(逆境で支えてくれる存在、他人を信じる気持ち)
  • 自己効力感(自分がやることに意味がある、やればできる、という気持ち)

心が傷つくとき、すなわち自分の大切なものが批判や非難にさらされたとき、これらの全ての要素にマイナスな影響を与えます。

心の傷が大きくなり、深くなればなるほど、これらの要素は揺らぎ、しまいにはガタガタと音を立てて崩れていきます。

それと同時に、「心の回復力(レジリエンス)」は壊れてしまいます。

 

その人の持つ大切なものを、周りの人が大切に扱わなければ、その人の心は傷つきます。

自分の持つ大切なものを、自分で大切に扱わなければ、自分の心は傷つきます。

それと同時に、回復しようとする力を失います。

心が傷つく、とはそういうことなのです。

自分あるいは誰かの大切なものを、批判したり非難したりする、ということはこういうことなのです。

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心を傷つけないために、一人ひとりができることは何か

では、心を傷つけないために、僕たち一人ひとりができることはなんなのでしょうか。

それは「大切なものを大切に扱う」ということです。

それも自分と他人、両方のものを大切にしていく必要があります。

「心」というものは、誰しも持っているものです。

そして、それぞれの心がコアとなる「大切なもの」を内に秘めています。

あなたにもありますし、僕にもあります。

あなたの家族にだって、職場の同僚にだって、SNSの向こう側の人々にだって。

この地球上に命ある全ての人々に存在しています。

だからあなたが大切にする「大切なもの」は2つあります。

「あなた自身のもの」と「あなた以外のもの」です。

大切なものは当然、同じものであることもあれば、違うものであることもあります。

ときには対立することもあるでしょう。

どうしても受け入れられないこともあるかもしれません。

全て大切にできればいいですが、無理なこともあるでしょう。

限界もあると思います。

あなた以外の大切なものを優先するあまりに、自分の大切なものを傷つけてしまっては元も子もありません。

だからといって、あなた以外の大切なものを傷つけていいことにはなりません。

ではこのジレンマをどう乗り越えるか。

「できる範囲」でやりましょう。

日常生活の身近な場面で、もっともっと大切なものを大切に扱えるシーンは山ほどあるはずです。

僕たちからできることを考えて、実践してみましょう。

  • ミスは頭ごなしに叱るのではなく、一緒に改善策を探す
  • 他人の意見は批判や非難ではなく、しっかり受け止める
  • 粗探しではなく、良いとこ探しをする
  • 悩みは安易に励ますのではなく、じっくり聴く
  • 人格否定はしない
  • 排他的な言動は慎む
  • 勝敗がはっきりした後は、ノーサイドにする
  • ライバルと健闘を称え合う

これらはその一例にすぎません。

心を傷つけないために、僕たちができることに限りはありません。

無慈悲で非建設的な批判や非難を止めるだけでも、大切なものを大切に扱うには、十分な行動です。

「大切なものを、大切に扱う」、この少しの行動変容をみんなが実践できれば、みんなハッピーになります。

全ては無理でも、実践できる人が多くなればなるほど、傷つく人が減っていき、必然的にハッピーになる人が増えていきます。

綺麗事と思われるかもしれません。偽善者だと思われるかもしれません。

でも、断言します。これは生きていくことの本質です。

ほとんど全ての人がこれまで、なにかしら傷つきながら、生きてきたはずです。

知らず知らずのうちに、誰かを傷つけてしまっていたという経験もあるでしょう。

それにもかかわらず、多くの人が、傷つく、あるいは傷つけるということに興味関心を持っていません。

自分のどのような行動が、自分や他の誰かを傷つけてしまうか、意識すらしていません。

そして自分や他者に対する批判や非難の言動を繰り返しています。

ネット上の誹謗中傷は、その象徴的なものでしょう。

自分が批判や非難にさらされて、学びを得ることがあるとすれば、それは悲しいことだから、他の人には批判や非難をしないようにしよう、というものです。

しかし、「大切なものを大切に扱う」ということの意味を理解していれば、そんな学びは不要なのです。

傷ついて学ぶ必要はないことなのです。

自分も他人も、例外なく傷つける必要のない存在です。

価値観の違いや利害関係の対立はあるかもしれませんが、相手の大切なものを傷つける行為に正義はありません。

自分も他者も傷つけないために、「大切なものを、大切に扱う」ための行動をしていきましょう。

できることから始めてください。必ず誰かが救われます。

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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